茶色のズボン

 
 
早よ寝なあかんのに、もう歯も磨いたのに、また一杯コーヒーを作ってしまった。
 
 
今日は最寄りの銭湯ではなく、二番目に近い距離にある銭湯に行った。最寄りの銭湯が木曜日休みというのももちろん理由にあるが、僕はこっちの銭湯の方が好きだ。その銭湯のお湯の温度はここらへんでは一番熱い。二つ隣のアパートに住むバイク乗りの向山さんはこの銭湯の湯の熱さを「ハードコア」と称した。
 
 
帰り道、蛇崩れ緑道を歩いていると、しぼんだ白い風船が落ちていた。何ヶ月か前、雨上がりにqpとこの緑道を歩いた時はパンパンに膨らんだピンクの風船を見つけた。雨水を沢山背負っていたピンクの風船は、タンタン、とその水滴を払ってやると、足枷がなくなったようにふわりと宙に浮かんだ。その後その風船がどこへいったのかどうしても思い出せない。
 
 
極一方的ファンの画家の先輩のブログが、いつの間にか怒濤の更新がされており、部屋の片付けもせずにしばらく読んだ。
 
 
天気予報やと、明日はとても寒く、雨か雪になるらしい。僕の予想やと、晴れ。「あした天気になーれ」と心で思いつつも、雨なら雨でもいいや、と前向きに思う。
 
 
明日は茶色のズボンで出かけようと思う。明日は茶色のズボンで出かけようと前向きに思う。僕が持っている長ズボンの中でカッコいいツートップは紺のジーパンと茶色のズボン。紺のジーパンは、はきすぎてお尻のポケットがぐしゃぐしゃに剥がれてしまった。左右の両方とも。手縫いして自分で縫いつけたけれど、今はまたぐしゃぐしゃ。だから明日は茶色のズボン。汚れているから洗濯して、明日に間に合わす為にコインランドリーで乾燥機に放り込んだ。前向きにブラウン。お気に入りのリーボックのスニーカーも雑巾で拭いたけど、全然変わらなかった。でも大丈夫、その行為に意味がある。
 
 
思いも寄らぬ方向から光明が差すことがある。
 
 
 

 
 
明日は2011年2月11日。僕の天気予想やと、晴れ。