ヒゲとボイン/夢日記


ある超高層ビルの上層階の一室。まるで会議室のような簡素な部屋の中に天才大御所写真家Aと天才天然写真家Sと僕の3人。白壁にはスライド映写機で誰かが撮った全く特徴のない風景写真が大きく投影されている。
「カシコン、カシコン」と写真が切り替わっていくうちに、なぜだか徐々に、この写真は僕が撮った写真だという認識に変わっていく。
やがてAが映写機の前で影絵を始めて、手でつくったキツネや鳥の影が風景の中に入る。「ココがいいんだよ、ホラ!」、「おっ!最高!」などとハイテンションで続ける。Sは無言で鉛筆や携帯電話の無機質な形の影を入れる。


突然Aが、「で、どーすんだよ。次は何を撮んだよ」僕に言う。テーマを問われたのかと思い、「ヒゲとボインです」と僕は答える。唖然とするAとSに、説明不足なのかと思い、「ロードムービーです」と僕は付け足す。


そんな夢をみた。