ネガと画集と鉄アレイ


ビッグコミックスピリッツに連載されていた『ボーイズ・オン・ザ・ラン』が終了した。毎週楽しみにしていて、この漫画には長編を期待していたので残念だけど、個人的にはいい終わり方をしてくれたと思っている。花沢健吾の次回作が楽しみ。
始まる楽しみも。古谷実の新連載『ヒメアノ〜ル』。僕は古谷実を天才だと思っているので、コンビニでヤングマガジンを立ち読みして新連載を知った時は興奮してしまった。『ヒメアノ〜ル』にも長編を望む。それこそ『ゴルゴ13』や『こち亀』くらいの長編を。50巻、100巻くらいまで続けば、古谷実は人間のものすごい深い部分を描いてしまうんじゃないだろうか。


僕の使っているキエフ60という6×6カメラは、フィルムの巻き上げの性能があまり良くなく、基本的にコマとコマが数ミリかぶってしまう。なので現像所にはネガの上がりを長巻きで指定して、家に持ち帰り、天井から吊るして自分でカットをしている。カットしてネガ袋に入れ、大判の写真集や画集に挟んで、さらにその上にどっしゃりと本を積み重ね、さらにさらにその上に5キロの鉄アレイを置いて何日か置いておく。そうすればカールした状態だったネガはアイロンでもあてたかのようにフラットになる。僕はバライタ印画紙もこうしてフラットにしている。
先日、そうして大判の画集に挟んでおいたネガを取り出して見てみる。カールしていた状態では気づかなかった何かが写ってるかもしれない、そんな淡い期待を抱き、バシッとフラットになったネガを部屋の裸電球に透かしてみるもやはり、写っておらず。