やれんのか!


この1、2週間で様々なことがあった。それらはすべて僕の生活の根底に関わることばかりで、悩みというわけではないけれど常に色々なことに考えを巡らせていて頭が「バスン」といってショートしてしまいそうになる。

少し前になるけど、某写真賞に入賞させてもらった。大賞には届かなかったが特別賞に選んでいただき、その会場では好きで写真集も持っている写真家とも会えたし、尊敬しているデザイナーに直接写真をみてもらい、言葉をいただいた。他の入選者の中には僕が一方的に名前を知っている活躍中の写真家の人たちも多く、これにも刺激を受けた。この写真賞を経て(なによりデザイナーの人との会話が特に)、僕に「続けるんや!」と決意させた。お金はきつくなるかもしれないけど仕事の時間を減らしてもらい、もっと写真に時間を割こう、と考えていた矢先に、店に1人しかいない社員の店長が辞めることを聞かされた。

ただでさえ人が足りていない状況で一番多く入っていた店長が抜け、さらにはもう1人、週6日でしっかり入っていたアルバイトが急に抜けた。これで僕は時間を減らすどころか逆に増やさなければならない状況になった。そしてオーナーから電話があり、次に社員が入るまででいいから店長をして欲しい、と言われた。
僕が写真家の助手を辞めてから今までの四年間のほとんどの生活費は、このオーナーの店で働いて稼がせてもらった。また写真で用事がある時はどんなに忙しい日でも休みをもらったりと世話になるだけなって恩返しなんて何一つしていない。


・次の社員が入るまで、店を混乱させることなく店長業務を引き継ぐ。
・今まで以上に写真をやる。


道家野村忠宏の挑戦や、元プロ野球選手・桑田真澄の苦悩、ヘレンケラーの苦労に比べれば僕のこの状況なんて鼻クソみたいなものじゃないか。

野狐禅の「自殺志願者が線路に飛び込むスピード」をヘッドホンで爆音で繰り返しくりかえし、自分を鼓舞する。