明るい暗室


デジタルカメラが普及してきた時、デジタルプリントのことを明るい暗室とよんでいる本が多くあった。矛盾した言葉だけど、写真をやっている人はうまい言葉だと思ったんじゃないだろうか。僕の台所暗室はその言葉のまま明るい暗室で、ダークカーテンで遮光しても必ず光が漏れてきてしまうので、日が完全に落ちてからまた日が昇り始めるまでの数時間が勝負だった。モノクロプリントの時はまだしも、カラー印画紙は白黒印画紙よりももっと光に繊細なので、侵入してくるアパートの廊下の蛍光灯の光やなんらかの光に確実に影響を受けていた。
今年はもっとカラープリントに重点を置こうと思っているので、深夜に起き出しダークカーテン、段ボール、布テープを使って改造を始めた。もらってきた段ボールが足りなくなって完成には至らなかった。