Royce: “Helio taught me how to be a man”

2009年1月29日、グレイシー柔術創始者エリオ・グレイシーがブラジル・リオデジャネイロで亡くなった。享年95歳。
六男のホイス・グレイシーがメッセージを発表。その文章がとてもよかった。




今日、私の父、エリオが95歳で亡くなりました。こんなに偉大な人間の息子であることを誇りに思います。父は私の生涯を通じてのインスピレーションでした。柔術グランドマスターとして、またヴァーリ・チュードの父として、父はグレイシー柔術を格闘技の先頭に押し出しました。小さな体格の父ですが、巨人の心を持っていました。そしてグレイシー柔術を使えば、小さい男でも、てこの原理とテクニックを活用することで、大きくて強い敵を倒せることを証明しました。父は真の革新家でした。ちょっと周りを見渡せば、父の成功こそが、今日皆が楽しんでいる総合格闘技を誕生させたことが分かるでしょう。


多くの人が、私が父から教わった最高のことはグレイシー柔術だと思うでしょう。しかし、ぜひ知っておいていただきたいのは、私にとってもっとも忘れがたいことは、マットの外で教わったことでした。父は、男として、夫として、そして父親としてのあり方を教えてくれました。誉れ高く、慈しみ深く、そして勤勉たる方法を示してくれました。父は私に、為人の全体を教えてくれたのです。


皆さんとともに、父のすばらしい人生を祝福できればと思います。父にとっての最高の弔いは、グレイシー柔術を引き続き練習し、広めていくこと、そして、マット上よりもマットの外での行いがうんと大事だという事実を見失わないことです。人生の困難にも自信を持って立ち向かいましょう。夢を追い続けましょう。そして父のように、人生を全うしてください。神の祝福を。



ホイス




「マット上よりもマットの外での行いがうんと大事だという事実を見失わないこと」


柔術だけに限らず、どの世界にも通ずる深い言葉だと思う。
何か一つのことを極めた人が語る言葉は、枠を飛び越え、普遍的な共通言語となるのだろう。