いしころをおとす


平塚美術館に絵本作家の田島征三さんの展示をみにいった。もう、めちゃくちゃ良かった。
「土佐」の観光ポスターでデビューし、そのポスターは広告の年間大賞みたいなものを受賞したにもかかわらず、「景観を損なう」という理由で土佐周辺の駅には一枚も貼ってもらえなかったことや、田島さんがスランプの時期、新しい画風を編み出そうとする苦悩のことなど、書かれている言葉の一つ一つまでもが田島征三だった。
係員の人に、「もう閉館時間ですので、、、」と言われるまでみていたので、物販コーナーに置かれていたであろう絵本やポストカードをみれなかったのが残念。


夜、彼女と『崖の上のポニョ』を観に行った。
見終わって二人とも言葉が出ず。感想が一言も出て来ない。良い悪い、好き嫌いということすらも自分でわからない。衝撃的だったということでもない。そんな自分に少なからず落胆してしまった。
レイトショーということもあり、子供の姿は一人も見えなかった。でもきっと子供たちなら観終わった後、「ポニョ!ポニョ!」と叫んで飛び跳ねているんじゃないだろうか。


僕の脳味噌は今、カッチンカチンに固まりつつあることを自覚させられた。